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それでは最終話です!
27話
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あとがき
10月にこの話を描き始める時、勇気がいりました。
SNSで創作活動をするような、読者さんをSNSに繋ぎ止めてなんぼの身にとっては、この内容は諸刃の剣だろうなと。
でも、「必死に繋ぎ止めてまで、これを伝えずに今後もやり過ごしたいだろうか?」
「自分の創作活動者としての成功が、他の人をスマホに繋ぎ止め続けることの上に成り立つのなら、そこまでして得たいものなんだろうか?」
そんな自問自答の上に、描き始めることにしました。(真面目か)
いつも読んで下さる方々がいてこその自分なのに、ちょっぴり皮肉な内容ではあったと思います。
好きで読んできて下さった方に、モヤッとした気持ちにさせてしまったとこもあったかもしれません。すみません🥲
これ描いちゃったら引かれるかな〜、これ描いちゃったら嫌われるかな〜と、私も内心ザワザワしながらも正直にさらけ出させてもらいました!
作中にもある通り、ずっと「描きたい」に突き動かされてこれまでやってきました。
でも、この作品を描いてる途中で何度も、「これを描き終えたら、やっと”描きたい”から解放させてもらえる気がする」という感覚がありました。ようやく”気が済んでくれる”ような気がするというか。
その度に、やはりこの想いは自分のものではなかったんだなと実感すると同時に、「これを描き終えたら、もう私は描かないんかな?自分のことだから、どうせまた描きたいことが出てくるだろうに…」と不思議な気持ちにも包まれていました。
描くことは好きです。「絵を描くこと」と「マンガを描くこと」が自分の中でこんなにも違うものになっていたことは今回思い知ったけど、なんだかんだで、すでにファッション漫画で描きたい話も頭の中にある私です。自分は根っからの発信家なので、一生なにかを発信し続けるんだろうなと思っています。たとえ「描く」という手段にはこだわらずとも。
きっとこれからも描き続けるだろうけど、「願望を追い求めて描く」ことからは卒業できるのかな。
そんな、これまでの自分の人生の”卒論”のつもりで描きました。
また、手っ取り早く、答えだけを求めていた方にとっては、(そうじゃない方にとっても)序盤の頃は「全然スマホ依存の話にならないやん!」とモヤモヤさせたかと思います。笑
でも、スマホ依存から脱却する”ハウツー”のような部分的な話ではなく、
根源の欠乏感、親が遺した想い、ずっと思い描いていた願望、勇気を出してようやく踏み出した道、その孤独感、創作活動と切っても切り離せないSNSの世界。
そんな色んな要因が複雑に絡み合って、1人の人間がスマホに人生を食われかけて いかに苦しんだか、そんな全体の話がしたかった。
上手くは消化し切れなかったかもしれないけど、「こういうことで苦しんだ1人の人間がいたんだよ」と、人類の1サンプルを残すつもりで描きました。
「スマホ依存、結局治らないんかい!」と落胆された方もいるかもしれません。昨年、この話とは別件で、ギャンブルやアルコール等の依存症についての本をいくつか読む機会がありまして、依存症に「完治」はないのだと知りました。
ギャンブルやアルコールに比べると、スマホ依存は身近であるが故に、同列に並べるのは少し気が引けますが、自分の意思ではやめられない・それによって日常に支障をきたしていた、という点では、自分にとってのスマホも十分「依存症」と呼んでよいのではないかと思っています。スマホにありがたく依存しながら、うまく付き合っていく術を今後も学んでいきたいです。
また、回収し切れてない話もあると思います。
To doリストのとこで出てきた「東京の話の続き」の件とか、母への疑念を確かめてこなかった件とか。
摩周湖に行った時も、瀬戸内海に「賭け」の旅をしに行った時も、ずっと考えていました。「自分はこのまま東京にい続けるのかな?それとも、こういう場所に移住した方が幸せだろうか?」と。
でも、旅に出て実感したけど、まだまだ自然豊かな場所とかに移住している自分の姿は想像できなくて。あと関西はやっぱ落ち着くし、時に帰りたいとも思う。でもなんだかんだ、ちょっと派手な格好をして東京の街を歩いてる時が好きなんですよね。笑
いずれ自分が東京から離れる日が来ないと、自分にとって「東京」がなんだったのかは描けないんだろうな、と感じています。それが案外早いのか、まだまだ先の未来なのかは、自分でも分かりません。
見切り発車で描き始めたせいで、続きを楽しみに待って下さってる方には、本当にごめんなさい。ただ、描き始めたことも自分には必然だったなと感じています。
母には、この年末にストレートに訊ねてみました。あの時こう思ってたけど、実際どう思ってたのか?という話を。
求めていたはずの答えが返ってきた時に「まあ、こう聞かれたらそう答えるしかないよな。本当のところどうだったんだろ?」みたいな、結局疑念を抱いてる自分にショックも受けて。笑
この長年で染み付いてきたものはそう簡単に解けるものではないのかも、と感じて今回の話には入れませんでした。自分はアダルトチルドレンなんだろうな、とも数年前から薄々感じています。最後の関門なのかもですね。
さて!色々書きましたが、この『スマホに人生〜』の話で共感していただいた部分があったり、少しでも何か感じたものがありましたら、よければ一言でも結構ですので感想を聞かせていただけると嬉しいです❣️
ブログのコメント欄でも、インスタのDMでもかまいません。
皆さんがどんなことを感じて下さったのか、とても興味があります。正直これはお願いです🙏笑
ぜひぜひ、お待ちしています!
(インスタのプロフィール欄のハイライト「完結編」にて、皆さんからいただいたご感想を紹介させていただいてます☺️)
***
最後に。
今回の旅先で、自分をいじめていた精神習慣を自覚することに繋がった、キッカケの冊子がありまして。
小中学校で命の尊厳を伝える道徳授業や講演会を行っている社会活動で、2年ほど前だったかな?マンガ制作を担当させてもらった冊子『なぜ自分を愛せないのか〜願望からの脱出編〜』の内容を思い出したからでした。(本編にこの冊子のこと入れ込むかめっちゃ迷ったけど、ややこしくなりそうでやめた)
このマンガを自分で描いておきながら、自分も同じ罠に嵌っていたとは…というか、誰しも陥りがちなんですけどね😂
マンガの内容は、「ボーっとすることが大事な人もいますよ〜」と言ってくれた教育カウンセラーの方が監修しています。前半のマンガ部分はあくまで導入で、この方による後半の解説部分がめちゃくちゃ深い内容になってます!
団体HP上でマンガ部分は無料で読めるので、よかったらチェックしてみて下さい☺️ご購入いただいても私には一銭も入りませんので。笑
東京都の自殺対策補助事業として採択されており、子ども達の命を未然に救う活動の資金になります。
▼ (上から4つ目のピンク表紙の冊子です)
それでは長くなりましたが、3ヶ月に渡りこのお話にお付き合いいただき、そして最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
今年は自分の「好き」にとことん素直になって、ファッションをより楽しんでいきたいと思ってます✨
また、ファッション漫画でお会いしましょう!🫶
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コメント
カオリさんのエッセイ漫画がすごくすごく好きで、最終的に自分を愛することへの繋がりを感じたり、僕自身もこのシリーズを読んでいる間はSNSや本来の自分について等、ずっと考えていたと思います。読んでいる時間はとても僕にとって大切な時間だったんだなーと思います!
ありがとうございます
そう言っていただけて本当に嬉しいです!!
描いてきてよかったです✨
はじめまして!
インスタのおすすめに出てきたので、ふと読ませていただきました。
北海道旅行の話、アイヌに惹かれた話、瀬戸内のホテルで本当の描きたかったものを取り戻せた話、とても感動しました。
わたしも自然が好きで昨年移住したので、摩周湖、行ってみたくなりました!
描くことについてお父様の追体験の話や、家庭環境から来る承認欲求などももちろんあったと思いますが、カオリ様がこれまで自分の好きなものに真剣に向かい合ってこられたからこそ、今ちゃんと見つけられたのだと思います。
読んでいて気持ちが伝わって泣きそうになりました。
時間がなかったのでスマホ依存のお話だけ読んで、どうしても感動を伝えたくコメントさせていただきましたが、過去のお話も後で全部見させていただきたいと思います。
最後に、今は時代の変わり目で、使命や自分の本当の在り方、本心に気づく時代だと言われています。
カオリ様はその時代の流れにとてもスムーズに乗られているんだなと思いました。
突然のコメント失礼いたしました。
ありがとうございます。
私もスマホ依存なので、どういう展開になるんだろう?とドキドキしながら読んでいました。摩周湖を見て感動したシーンと、そのときに感じた「コンクリートの中でスマホを見て何してるんだろう」というようなシーンがとても印象に残りました。
スマホを見ているといろんな情報がとめどなく手に入って飽きがこないし、人とつながることができるので満足感もあるし、なかなか抜け出せないです。
でも、最近「スマホに人生の大切な時間を奪われている」というような感覚になり、趣味を見つけようと動いています。好きだった編み物や、やってみたかったパン作りをやってみたり、家事を前より頑張って丁寧にしたり、ジムに通ったりしています。
瀬戸内海でなにもしない時間を作って自分を見つめ直すというの、とってもいいなぁと思いました。旅行に行くとつい観光とか食べ歩きとか忙しくなってしまいがちなので、やってみたいです。
以前からInstagramでファッションの投稿など楽しく拝見していましたが、こういった心の内を発信するのは勇気がいることだったと思います。発信してくださってありがとうございます。今後の投稿も楽しみにしています。